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「歴史の詩学」藤本 一勇 / フィリップ・ラクー=ラバルト著者からのコメント《ハイデガーの盲点》【ルソーに対する片意地をはった盲目さ】 私が主張したいテーゼは、ルソーに対する片意地をはった盲目さがあるということだ。先入観、悪意、与えられる信頼の少なさ(他方でカントやヘルダーリン、さらにはシラー----彼らはみなルソーに依存しているのだが----を「啓蒙の精神」から、あるいは19世紀による誤解、とりわけショーペンハウアーによる誤解から引き離すことには、あれほど多大な努力が許可され展開されているというのに)、要するに読解の(「政治的」)拒否などといったことだけが問題なの ではない。実際のところ、ハイデガーはルソーをちらと見ることさえしない。そして彼が垣間見ることさえしないのは、彼の歴史記述がそれを禁じるからである。しかも二重に。【ヘーゲルへの依存】 第一に、ハイデガーの歴史記述はヘーゲルのそれに非常に深く依存している。ヘーゲルの歴史記述は、の運命的転換を、デカルト的あるいはガリレオ--デカルト的契機(表象的確実性の設立、エゴ・コギトとしての主観に存在を同一化すること、自然科学となった自然学〔物理学〕の客観的数学化、科学技術のプログラミング化、等々)のなかに位置づける。思考のそうしたエポックにルソーが属することに異論の余地はない。肝心なのは、ルソーがそのエポックにのみ属しているのか、それとも、もっと秘められた紐帯によってプルタルコスやアウグスティヌスだけではない古代にも結びつけられているのではないか、あるいは、ルソーがその類例なき例となる「後退」はルソーを彼のエポックから決定的に引き剥がし、彼の思考の核心そのものを「エポケー」するのではないか を知ることである。#藤本一勇 #藤本_一勇 #フィリップ・ラクーラバルト #フィリップ・ラクー_ラバルト #本 #哲学/哲学

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